2.スラグ骨材

※参考資料
 コンクリート主任技士研修テキスト
 2018年9月発行 高炉スラグ微粉末を用いたコンクリートの設計・施工指針 

〇スラグ骨材とは、金属製錬などの際に発生するスラグを原材料として製造される骨材の総称
〇現在、コンクリート用スラグ骨材として4種類のスラグ骨材がJISに規定されている.
〇粗骨材は単独で、細骨材は通常骨材との混合使用が多い.
〇スラグ細骨材の混合割合が30%程度以下では、通常骨材と同様の取り扱い

(1)高炉スラグ(粗骨材・細骨材)
◆粗骨材
・多孔質で吸水率が2.0~5.0%程度と大きく、絶乾密度が2.2~2.6g/cm3程度と小さい.
・溶解シリカ量が少なく、アルカリ骨材反応が起こらない骨材
◆細骨材(BFS)
・JISの規定では絶乾密度および吸水率を、2.5g/cm3以上および3.0%以下とされている.
・BFS2.5およびBFS1.2では、吸水率が1.0%を超えるものを製造している工場はない.
・BFSを用いることで乾燥収縮ひずみおよびクリープは小さくなる
・急冷して製造された場合、気泡の多い軟質水砕スラグとなる.
・軟質水砕スラグでも、さらに砕いて内部の気泡が少なくなったBFSは、硬質水砕スラグから作られるBFSに比べて粒径は小さいが、密度は高く、吸水率も小さく、反応性が高い.

(2)フェロニッケルスラグ骨材(粗骨材・細骨材)
・天然砂より重い.
・品質が安定している.
・珪酸と酸化マグネシウムが主成分の安定したガラス質および結晶質の物質.

(3)銅スラグ細骨材
・吸水率が小さく、絶乾密度が3.2~4.5g/cm3程度と極めて大きい.
・粒子の色が黒い

(4)電気炉酸化スラグ骨材(粗骨材・細骨材)
・銅スラグ骨材と同じく吸水率が小さく、絶乾密度が3.2~4.5g/cm3程度と極めて大きい.

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