なかなか突っ込まれそうなタイトルですが、
σ=Eε
上式よりヤング係数が変われば応力が変わると思っている方が多いが、 FEM解析ではヤング係数の値を1桁間違っても応力は変わらない.
では何が変わるかというと変位が変わります。ヤング係数の値を1桁小さくしたら変位は1桁大きくなります。
有限要素法は変位法であり、まず変位を求めその後、ひずみ応力を求めるためヤング係数が1桁小さくても変位が 1桁大きくなり(=ひずみが1桁大きくなり)応力は正しくなってくれます。
【計算フロー】
(1){f}=〔K〕{δ}
↓ ヤング係数が1桁小さくなればKは1桁小さくなる
(2){δ}=〔K〕-1{f}
↓ Kが1桁小さくなるとδは1桁大きくなる
(3){ε}=〔B〕{δ}
↓ εも1桁大きくなる
(4){σ}=〔D〕{ε}
↓ D(ヤング係数)は1桁小さくεが1桁大きくなりσは正しくなる。
※ただし、温度荷重を与える場合はヤング係数と線膨張係数と温度差の積に比例するためヤング係数を間違えると 応力も変わってしまいますので注意が必要です!