【固有値解析とは】
構造物など全てのものが振動し,ある周波数の振動数に対しては共振(激しく振動)し,破壊することが
ある.この特有の振動数を固有振動数と言い,その時の変形形態を固有モードという.
これら固有振動数や固有モードを求めることを固有値解析という.
【なぜ固有値解析を行うか】 構造物など
,地震や
,車の走行などによって生じる振動が構造物の固有振動数と一致すると振動が大きくなり
,破壊や使用性の低下などを生じる.そのため,共振しないよう設計するなど対策を講じることが可能.
【固有値解析を行うには何が必要か】・構造物の形状(モデル)・材料特性(ヤング係数、ポアソン比など剛性) 剛性が大きく(=固く)なるほど固有周期は小さくなる.・境界条件・質量
【固有値解析で何が出力されるか】・固有周期・固有モード・刺激係数・有効質量など なお,固有モードは1つだけでなく幾つも存在する.周波数の低い方から1次モード,2次モード・・・と呼び、あまり周波数が高くなると問題となることがあまりないため、低次のモードを把握すれば問題ない. また,刺激係数とは,特定方向からの励振力に対する振れやすさを示す量.
【結果について】・固有モードでは変形状態を見ることは出来るが,変形量自体に意味はない.・固有周期より,どの振動数で共振するかが分かる.・有効質量では,構造物の主要なモードか局所的なモードかが判断できる.・総質量うち,質量の大きな質点が大きく振動するほど,有効質量が大きくなる. (有効質量/総質量)が1に近いほど主要な振動モードであると判断できる.