5.床版の疲労

・1990年頃から多主桁橋梁から少主桁橋梁へと構造の変革
・最低床版厚規定
 S30年代 : 床版厚14㎝
 S43以降 : 床版厚16㎝
・近年、床版厚が厚くなってくるとコンクリートの抜け落ち等は少なくなったが、床版上面での水平ひび割れが生じるようになってきた。

◇疲労強度・・・通常の疲労試験で200万回程度の繰り返し回数に対して破壊を起こさない最大の応力度
◇疲労限度・・・無限回の繰り返しによっても疲労破壊を生じない応力度の最大値

 床版疲労に関して、水が悪影響を及ぼしすり磨き効果により劣化耐久性が著しく低下することが知られている。ひび割れに侵入した水は、ひび割れの開閉とともに圧力変動 を生じさせひび割れの進展を加速させる(砂利化させる)。
 凍結融解作用も同様の原理(圧力変動によるひび割れの進展)と考えられ、耐凍害性に高いコンクリートは疲労に対する耐久性も高いと言える。

図 床版下面のひび割れ進行過程

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