高力ボルトにはF8T,F10T,S10Tの3種類がある。
F*tにはドブメッキをかけたものもあります。
F*T・・・Fは摩擦接合用(Friction)、TはTensileという意味です。
S*T・・・Sは構造用(Structual)、TはTensileという意味です。
F8T・・・F10Tをメッキで熱処理しているため強度が落ちている。
引張強さ800~1000N/mm2
F10T・・・10は引張強さ1000N/mm2の略。引張強さ1000~1200N/mm2
S10T・・・トルシア系、ピンの破断により管理
≪豆知識≫
トルシア系ボルトに溶融亜鉛メッキボルトが無い理由:トルシア形ボルトではトルク法で締め付けるため、トルク係数により軸力が変動します。
溶融亜鉛メッキを施すと、メッキの付着条件などによりトルク係数値が変動するため、トルク法による締め付けには適さないので、トルシア形はメッキされない。
1964年から鋼道路橋に使用される高力ボルトとしてS10T、F10Tよりも高強度の高力ボルトであるF13TおよびF11Tが導入された。
しかし、実橋においてF13Tでは突然破断する現象が確認された。1975年頃からはF11Tにおいても同様に突然ボルトが破断する現象が確認された。そのため1980年から鋼道路橋でF11T以上の高力ボルトを採用しなくなった。
高力の読み方ですが、年配の方は「こうりき」若い方は「こうりょく」と呼ぶことが多いそうです。私は「こうりき」と呼んでいましたが。。。